弊社は明治28年創業の繊維会社です。
長年ウールの婦人服地製造に携わって参りましたが、従業員100人越えの時代も今は昔。
現在は毛織物からは撤退し、20年ほど前から縁あって手掛け出した『ガラ紡(がらぼう)』糸の製造・販売を行う小さな小さな会社です。
この辺りは”尾州(びしゅう)”と言って世界に名だたる毛織物(ウール)の産地です。
バブル後の長く続く不況に、この尾州産地も未だに這い上がれずにいます。
先代が残してくれた広い敷地内の空きスペースを生かして、繊維の川上から川下までの業種の方々に場所を提供。
そこへ産地の若手サークルである”尾州のカレント”が拠点を構え、尾州の服の産直shop”新見本工場”が2021年4月にオープン。それを機に弊社では一般のお客様に向けて有料の工場見学ツアーも始めました。
産地が継続していける仕組み作りを若手の彼らが模索してくれています。
我々も色々と恩恵をうけたこの産地に恩返ししたい。という思いで、細々とガラ紡を続けながら、若手の活躍を見守っていきたいと思います。
2023/4/1 取締役会長 木全元隆